お騒がせも伝統?頻発する日大の不祥事
日本大学(通称「日大」)といえば、まず思い浮かぶのは度重なる不祥事かもしれません。2018年にはアメリカンフットボール部の悪質タックル問題が社会問題化する大騒ぎに発展。さらに大学トップだった田中英壽・元理事長が医学部病院を巡る背任・脱税事件で摘発され失脚するなど(2021年)お騒がせが続きました。薬物事件や重量挙げ部・陸上部・スケート部での不正徴収と、不祥事が後を絶ちません。「また日大?」とニュースを見るたびに呆れつつも、どこか愛着を持ってツッコんでしまうのが日大クオリティと言えるでしょう。

私学助成金が4年連続で不交付に
日本大学に対して支給される 私立大学等経常費補助金(私学助成金) が、4年連続で全額不交付 となることが決まりました。これは、文部科学省所管の 日本私立学校振興・共済事業団 が判断したものです。
この助成金は、私立大学の教育・研究活動を支える大切な財源ですが、日大は 2021~2024年度は不交付、2025年度は保留と なりました。事業団は、管理運営体制の問題や、複数の競技部で発覚した不正徴収事案に対する 再発防止策やガバナンス強化が十分でない と評価しました。
大学側は不交付決定を受けて、多くの人に期待を裏切る結果になったとして おわびのコメントを出し、体制の再構築に努める としています。
私学助成金が長期にわたり交付されないことは、教育・研究の活動にも影響を及ぼす可能性があり、今後の対応が注目されています.
日大の偏差値は下がった?【検証】
「日大の偏差値、最近下がったって本当?」
結論から言うと――はい、2024年度入試で多くの学部が約5ポイント下がりました。
最新ボーダーラインによると、日大の偏差値は全体で 35.0〜65.0。
2023年度に比べて法学部・経済学部・文理学部・理工学部など、主要学部の最低ラインが軒並み5ポイント前後低下しています。
東進 河合塾 偏差値 看板学部の動き
- 法学部:2023年 50.0〜62.0 → 2026年 45.0〜59.0
- 経済学部:2023年 50.0〜61.0 → 2026年 47.5〜59.0
- 文理学部:2023年 45.0〜66.0 → 2026年 42.5〜62.0
- 理工学部:2023年 42.5〜63.0 → 2026年 42.5〜63.0
- 商学部:2023年 47.5〜61.0 → 2026年 47.5〜58.0
いずれも偏差値が3~5ポイント低下しており、入試の難易度が全体的に下がったことが明確です。
医学部だけは依然として偏差値65.0〜70前後と高水準をキープしていますが、その他文系・理系学部では“入りやすくなった”印象が強まっています。
偏差値が下がった理由
不祥事によるイメージ悪化
近年の日大は、不祥事報道が続いたことで大学全体のブランドイメージが低下。
特に2023年のアメフト部薬物事件は社会的な注目を集め、受験生や保護者の心理に影響しました。
結果として志願者数が前年比−23%(約2.3万人減)となり、競争率の低下=偏差値下落に直結した形です。

入りやすいイメージの定着
全国的な18歳人口減少も背景にあります。
私大全体で志願者数が減る中、首都圏中堅大学では人気のバランスが変化。その中で7万人以上の定員の規模を維持するのは簡単ではありません。内部進学や指定校推薦の枠を拡大し学生数の確保を優先した結果 はいりやすいといった印象を持たれがちです。
スポーツ強し!有名アスリート続々輩出
実は日大はスポーツ強豪校でもあります。アメフト部フェニックスは大学日本一の常連で、野球や相撲など多くの競技で全国トップクラスです。学生相撲から初の横綱に登り詰めた輪島、大相撲で活躍中の遠藤、スノーボード金メダリストの平野歩夢など、有名アスリートのOBも数知れず。オリンピックメダリストも多数輩出し、「スポーツの日大」の名は伊達ではありません。
駅伝部 キップケメイさん 読売新聞から引用https://www.yomiuri.co.jp/pluralphoto/20231014-OYT1I50067/

政財界・芸能界に広がる日大ネットワーク
卒業生は累計120万人以上にのぼり、政界から財界、芸能・文化まであらゆる分野に日大人脈が存在します。例えば名探偵コナン作者の青山剛昌や映画監督・脚本家の三谷幸喜、お笑いコンビ爆笑問題(太田光・田中裕二)、女優の蒼井優、歌手の幾田りら(YOASOBIのikura)など枚挙に暇がありません。これだけOB・OGが幅広く活躍していると、「実は身近なあの人も日大出身だった!」なんてことも多いかもしれません。 特に文化・エンターテイメント業界では日本屈指と言えるでしょう。
一体感の薄さ
日大は16学部を抱えるマンモス大学で、学生数も約7万人と日本一。その規模ゆえ全国各地にキャンパスが点在し、各学部ごとに独立した「島」が存在しています。法学部と経済学部は東京・水道橋、商学部は東京郊外の世田谷、芸術学部は江古田、工学部は福島県、国際関係学部に至っては静岡県(三島市)という具合です。4年間ほぼ自分の学部キャンパス内で完結してしまうため、「日大生」としての一体感が薄いとも言われます。それぞれのキャンパスが独自の文化を持ち、“日大全体”のまとまりに欠けるのは否めません。裏を返せば学べる学問が多いとも言えるでしょう。

結局どこにあるの?
「日大ってどこ?」という問いへの答えは一言では難しいのが現実です。メインのキャンパスが一箇所にあるわけではなく、東京中心部から郊外、さらには他県にまで広がっています。東京都内(千代田区・世田谷区他)を中心に、神奈川県藤沢市(生物資源科学部)、千葉県船橋市・松戸市(理工学部)、静岡県三島市(国際関係学部)、福島県郡山市(工学部)など実に多彩です。まさに「日大は日大にあり」とでも言うように、日本全国にその名を刻むマンモス大学なのです。
まとめ
スキャンダルからスポーツ、OBネットワーク、キャンパス事情まで何かと話題の尽きない日大。愛あるツッコミを交えつつ眺めると、そのカオスぶりも含めて日本大学という巨大組織のユニークさが見えてきます。「日大ってどこ?」――答えは、良くも悪くも「いろんな意味でスゴい大学」なのかもしれません。

